MRIについて
MRI
頭痛、めまい、急に手足の動きが悪くなった、物忘れが目立つようになったなどの症状があれば診察や検査(MRI)が必要と考えられます。
下記の項目に該当される方は、MRI検査を受けることができません
- ・心臓ペースメーカ・人工内耳・神経刺激装置を装着されている方
- ・体内金属のある方
(脳動脈クリップ・人工心臓弁・冠動脈ステントなど:ただし可能なものもあるため、治療を受けた病院に確認が必要です) - ・眼球内金属粉・体内金属破片などが入っている可能性のある方
- ・妊娠初期または可能性のある方
- ・閉所恐怖症の方
- ・検査中、安静を保てない方:小さな子どもさん、重度の認知症の方は検査困難です
以下のものはMRI検査室に持ち込めません
- ・クレジットカード、キャッシュカード、その他カード類
- ・腕時計、携帯電話、イヤリング、ピアス、ネックレス、ヘアピン、眼鏡などの金属物
- ・ファスナー/ホック付下着、ベルト、カイロ(使い捨ても)、湿布、入れ歯、取り外し可能ブリッジ、補聴器
- ・カラーコンタクト、マスカラ、かつら、マスク(針金入りのもの)は外してください
当クリニックのMRI装置 GE社製の超伝導1.5T MRI装置
脳梗塞の急性期診断や微小な脳梗塞の診断や、脳腫瘍、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤の診断に非常に有効です。
また認知症の補助診断として脳萎縮の程度を測定することもあります。
MRI検査にかかる費用
健康保険(3割負担)ご利用時、MRI検査の患者さん負担額は、約6,000円~7,000円の目安です。
料金に関して
1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | |
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初診料+MRI(単純) | 約2,200円 | 約4,500円 | 約6,600円 |
平成30年4月時点
初診の方でMRIを行った場合のおおよその目安です。
追加検査や処方があると料金はかわってきます。
MRIの音(騒音)について
MRI装置では、画像を得るために強力な磁場の極性を非常に短時間のうちに変化させています。その磁場の急激な変化により装置自身がひずむことで音(騒音)が発生します。
またこの音はきれいな画像が得られる磁場の強い装置ほど大きくなります。
対策として耳栓を使用します。
いろいろな撮像方法(頭部)
MRIでわかること
脳梗塞急性期
左不全麻痺でMRIをおこなうと、拡散強調画像法で高信号がみられ脳梗塞急性期と診断されました。
MRによる血管撮影では脳梗塞の原因となったと考えられる右中大脳動脈の狭窄を認めます。
脳動脈瘤
偶然、くも膜下出血の原因となる動脈瘤が発見されました。
頸部内頸動脈狭窄症
左不全麻痺でMRを行うと右頸部内頸動脈に狭窄がみられました。
カテーテルによる血管撮影でも同様の所見です。
脳腫瘍(聴神経腫瘍)
めまいで検査すると聴神経腫瘍がみつかりました。
脳腫瘍
視野障害と頭痛で脳腫瘍が発見されました。
認知症
認知症を引き起こす病気は多数あります。
MRIで脳萎縮の程度をチェックすると同時に認知症の原因となりうる水頭症、慢性硬膜下血腫、脳梗塞の有無をチェックすることが必要です。
VSRADについて
アルツハイマー型認知症では海馬・海馬傍回付近の萎縮が早く起こることが判明しています。
従って、海馬・海馬傍回付近の萎縮を評価することが早期アルツハイマー型認知症における画像診断のポイントであるといえます。